2021年5月26日の皆既月食の記録です。結果から言うとこの日の関東地方は曇りで、撮影にはあまり向いていませんでした。
この日は「皆既月食」と「ローカル鉄道」のコラボ写真を撮るべく茨城県まで出かけました。月と列車を同時にきれいに入れるには、月が暗い皆既月食のときでないとなかなか難しいからです。
行ったのは金上駅と中根駅の間の田園地帯。鉄道写真家の間では有名な場所のようです。本記事の最後にマップを示しますが、南東方面に線路が一直線に伸びているのと、周りが開けているので撮影には好適な場所です。
ひたちなか海浜鉄道(金上駅~中根駅)での月食写真の作例
皆既月食と下り列車
◆撮影条件
カメラ | Canon EOS 6D(天体改造) |
レンズ | TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2 |
焦点距離 | 20mm *50mm相当にトリミング |
絞り | f/2.8 |
シャッタースピード | 4.0秒(空と地上を別撮り) |
感度 | ISO 1600 |
フィルター | なし |
現像 | Lightroom CC,Photoshop CC |
撮影日時 | 2021/05/26 20:15 |
2021年5月の皆既月食は皆既の時間が20時11分ごろから20時25分ごろまでと短い皆既月食でした。ですが、この間に上り・下りの各1本がちょうど来てくれるという絶好のタイミングです。
この写真は20時09分金上駅発の下り列車を撮影しました。
残念なことに列車が来た瞬間は月が雲に完全に隠れてしまいました。そのためその直後に雲間から月が見えた写真とPhotoshopでコンポジットしています。
ただし、空も地上も撮影の設定はまったく同じです。地上を明るくしつつ、月の形がわかるように撮るには月が大きく減光する皆既月食のときでないと難しいですね。
なお、ひたちなか海浜鉄道は電車ではなくディーゼルエンジンで走ります。架線がないので撮影しやすいのもポイントです。
皆既月食のアップ撮影は天候不良もあり困難
◆撮影条件
カメラ | Canon EOS 5D MarkIV |
レンズ | EF 70-300mm F/4-5.6L IS USM |
焦点距離 | 300mm |
絞り | f/5.6 |
シャッタースピード | 8.0秒 |
感度 | ISO 800 |
フィルター | なし |
現像 | Lightroom CC |
撮影日時 | 2021/05/26 20:21 |
あくまで撮影情報の記録として。雲が厚くまったくだめでした。ただ、赤い月の雰囲気はわかりましたね。前半の部分食は全然見えませんでした。次回に期待です。
テレコンバーター複数装着での部分食の撮影
◆撮影条件
カメラ | Canon EOS 5D MarkIV |
レンズ | EF 70-300mm F/4-5.6L IS USM Kenko デジタルテレプラスPRO300 DGX ×1.4,×2.0 |
焦点距離 | 840mm(300mm × 1.4 × 2.0) *1600mm相当にトリミング |
絞り | f/16(テレコンバーター装着後の実撮影値) |
シャッタースピード | 1/10秒 |
感度 | ISO 400 |
フィルター | なし |
現像 | Lightroom CC |
撮影日時 | 2021/05/26 21:09 |
天候不良のこの日も、部分食の後半は薄雲の向こうに欠けた月の姿を見ることができました。ただコンディションがわるくて半ばやけになって、テレコンバーターを複数装着しての望遠撮影のテストをしてみました。
画質の低下が言われますが、もともと天候が悪すぎてどこまでがテレコンバーターのせいなのかは正直良くわかりません。ただ、曇り&テレコンバーターの条件でも、このようにブログに掲載する程度であればそれほど問題ないようにも思います。
好天に恵まれないとそもそもやる気が出ませんね。
ひたちなか海浜鉄道(金上駅~中根駅)の撮影地情報
撮影場所はひたちなか市三反田の田園地帯です。線路わきのあぜ道から撮影しました。道路上は交通量が多いので注意しましょう。
- アクセスのしやすさ:車◎、公共交通機関◎
- 最寄りIC・駅:北関東自動車道ひたちなかICから約5分,ひたちなか海浜鉄道湊線中根駅から徒歩約15分
- 方角:南東
- 空の暗さ:△(やや明るい)
- 地上の明るさ:△(やや明るい)
→周囲は建物が少ないですが、南東方向の先には高速道路が走り、さらにその向こうは那珂湊の市街地です。星景写真の撮影には向いていません。 - トイレ:✕
今回のように月食とからめるのであれば、月の出の位置や方角は重要です。アプリ等で調べておきましょう。私は機能がシンプルな「Sun Position & Sunrise」を使っています。
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